点・線・面~II

興味関心のあることがらについて備忘録的に記して行きます。

仕事の選び方

随分と大きく出たタイトルでごめんなさい。

そんな偉そうなことを言える身ではありませんが、社会に出てから30年近く経ち、少しだけ振り返って見たくて書きます。 

「好きこそものの上手なれ」

と言うことわざがありますが、これはかなりのところで真実かなと思います。
子供の頃から、何かしら工作をしたりしてものを作るのが好きでした。ものを考えて作る事が、回りと比べてみても得意な事ではあったと思います。
そんな経験を通して、仕事をするのであれば、ものを作る仕事に就きたいものだと思っていて、その方向で大学まで行きました。ま、個人的な都合もあり、大学に入れて貰うのもギリギリではありましたが・・・・・

最初の会社選びから、出来る事と好きな事の交差するところを狙い、写真関係のメーカに入れて貰いました。ここでの仕事も楽しくはあったのですが、気の多い性格が災いして他に興味が出てしまい、短い時間で会社を移ってしまいました。別の会社に行けば行ったで、これまで知らなかった分野の製品を相手にするので、学ばなければならい事がいろいろあり、数年の間は好奇心も満たされ楽しく仕事が出来ました。

こんな事を繰り返しているうちに30歳を超えて、現在に至るまでに繋がる分野の仕事に当たりました。この仕事はかなりの精度で出来る事と好きな事の交差点に位置する仕事でして、飽くこと無く技術屋としての仕事は続けていられています。

年を重ねて、経験を積んで行くに従い、仕事の範囲は広くなってきて、自分の考え方とその会社の経営方針とのズレを感じる様になって、勢いで独立創業しちゃったりしました。会社を作ってみたら、ありがたいことに他人様を雇用するような会社になっちゃいました。これはこれで良いことなのかも知れませんが、自分が仕事をしている時間の中で徐々にあまり好きでもなく得意でもない仕事に従事する時間が増えて行きまして、なんだか、幸福感が薄れていくのですよね。
ちゃんとした人物であれば、その仕事に合わせて器が大きくなっていくのでしょうが、私の場合はそうではなかったみたいです。

幸いなことに、雇用や商売は維持した形で会社を譲渡する事が出来たので、分不相応に拡がった仕事を、今一度身の丈に合った状態に戻すことができて現在に至っています。

私の価値観としては、ものやサービスを買うときは、その仕事を好きでやっている方から提供された方が気持ちいいです。自分がやる仕事も個人的にも好きな事をやって、生活の糧にしたいなと強く思います。そうでないと、私にお金を払ってくれるお客さんに失礼だと考えています。

自身の経験の範囲内においては、「この人、仕事できるな」と思える方は、その仕事自体と仕事の対象の事がめちゃくちゃ好きな方が殆どです。この点からも冒頭のことわざは真理だと思います。

まだ、その様な分野に巡り会わず仕事をしている方は、今やっている仕事を好きになるか(これ、簡単)、他のことで好きな事ある場合は、他人様からお代をいただけるくらいのレベルまで高める行動をとり続けていくことが、大事な事だと思います。

私自身は、機械の設計(製品は限定されますが)では、お金をいただけるレベルにはなっていると思います。

まだ、もう少しは人生の持ち時間が残っていると思うので、今好きな事の中で一つでもなにかお金を稼げるレベルまで技量を上げて行きたいと思っています。

世の中の殆どの人が好きなことで飯が喰えている社会になるといいなと思います。

頭の中がお花畑とか言われちゃうかも知れませんが・・・・・