点・線・面~II

興味関心のあることがらについて備忘録的に記して行きます。

淡路島への旅

仕事系出張ツアーの日程調整で、淡路島に出かけてきました。

この手の滞在先としては、毎度の事ながらADDressのお宿にお世話になってきました。
投宿したのは南あわじ市の廣野松原に面した建つ何とも快適で素敵な宿でした。
使わせていただいた部屋からの景色が最高です。

気持ちの良い風が抜け、松林が目の前に拡がります。

余談ながら、照明の使いかが上手なのもポイント高しです。
夜になっても快適でした。

廣野松原の海岸は穏やかでした。
瀬戸内海の波打ち際を歩くのは初めてでした。
その穏やかさに静かな感動を覚えました。
そして、夕焼けがきれいです。


この辺りは日本瓦の産地であることもあるのでしょうが、松原の中に瓦にプロポーズなどの言葉を刻んだものを並べてある、廣野松原プロポーズ街道なる道がありました。この日はおおらかな心持ちで歩けたので、これらのプレートを微笑ましく眺められました。いつでも他人様の幸福に素直に喜べる人でありたいな、と思いました。
このような道がある故か、浜辺には結婚式用の写真を撮っている方もいました。気の小さい私は、遠くからお裾分け写真を撮らせてもらいました。

いい景色でした。

今回淡路島を訪れた最大の目的は、淡路島の太平洋側に浮かぶ沼島の上立神岩を見ることでした。
淡路島の土生港から小型のフェリーで行けます。
ここは、先日訪れた小倉の藍島よりは少し大きくて、人口もそれなりな様で、島内を走る車にはナンバープレートがついていました。(当たり前か)
集落の雰囲気は離島らしく穏やかでした。

港から20分くらい歩いて、港と反対側に出ると、上立神岩を拝めます。

寄りで撮ると、

いい眺めです。
瀬戸内の海とは打って変わり、海の景色が全然異なる太平洋の荒々しい海の中から伸びる奇岩がありました。
伊弉諾伊弉冉が沼矛を使って作ったとの伝承はホントだろ、と思わせるような神々しさを感じました。
見に行き、その場の空気感を感じる価値は多いにある場所だと思います。
出かけて行って良かったです。

淡路島の文化については全然予備知識が無かったのですが、淡路人形浄瑠璃というものがある様だったので、それを見てきました。
先ずは、淡路人形浄瑠璃資料館に行きました。
開館時刻に訪れたからか、学芸員さんがそれぞれの展示品について細かく解説をして下さり、とても勉強になりました。今の文楽の始まりは淡路島だったようです。全然知りませんでした。最盛期(江戸中期)には淡路島には40以上も人形座があったそうです。今よりは人口は少ないのでしょうから、驚くべき浄瑠璃密度ですね。
その後、島に唯一残る人形座の劇場~淡路人形座~に赴き、淡路人形浄瑠璃の演目を見てきました。
劇場はこぢんまりしていますが、風情も本格的で芝居が始まる前の高揚感も味わえます。

浄瑠璃淡路人形浄瑠璃の特徴が盛り込まれている演目とのことで、玉藻前曦袂 神泉苑の段という演目でした。人形の早変わりが見せ場とのことでしたが、その通りでして、かなりの芸で感嘆しました。
淡路島の文化度の高さ見せつけられました。



瀬戸内の穏やかな波打ち際を歩いていて、こうした穏やかな時間を持てる幸せを実感しました。
これからも、少しでも長くこんな時間が持てるように、万事慎ましく養生しながら過ごして行かなきゃ、と思った次第です。

今度は、ちゃんと連れを伴って再訪してみたいです。